赤銅色の瓦とベンガラ色の格子が美しく立ち並ぶ、岡山県の日本遺産【吹屋ふるさと村】。
「写真で見て気になっているけれど、実際に行ってがっかりしない?」「山奥までわざわざ足を延ばす価値はある?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、実際に筆者が吹屋ふるさと村へいき、そこで感じた雰囲気や見どころ、そして訪れる際の注意点などをレビューしていきます!
【レビュー】実際に訪れて感じた吹屋ふるさと村の魅力3選
吹屋ふるさと村を実際に歩いてみて「ここが本当に素晴らしかった!」と感じた魅力を3つご紹介します。
① タイムスリップしたような圧倒的な「ベンガラ色の世界観」

一歩足を踏み入れると、統一された赤い瓦と独特のベンガラ色が広がり、まるで明治、大正、昭和時代にタイムスリップしたかのような空間が広がっています。
他の観光地のように過度な電柱や派手な看板がなく、町の景観が大切に守られていることが強く実感できます。どこを切り取っても絵になる美しさがそこにあります。
② 旧吹屋小学校をはじめとする歴史的建造物の重厚感

現存する木造校舎としては日本最古級である「旧吹屋小学校」をはじめ、豪商の暮らしを伝える「旧片山家住宅」など、建築物としての見応えが抜群です。
外観を眺めて歩くだけでも職人の細やかな意匠を感じられ、歴史好きや建築好きにはたまらない満足感があります。
③ 混雑が少なくマイペースに散策できる穴場感

有名観光地でありながら混雑しすぎないため、自分のペースでゆったりと写真撮影や散策が楽しめるのも大きなメリット。
静けさの中で心地よい風を感じながら歩く時間は、日常の慌ただしさを完全に忘れさせてくれるそんな場所です。
【ここだけは注意!】実際に感じたデメリットなポイント
魅力たっぷりの吹屋ふるさと村ですが、事前に知っておくべき注意点(デメリット)もあります。
① 山深い場所にあるためアクセスが大変
吹屋は標高(およそ550m)の高い山中に位置しているため、車で行く場合は山道の運転が必要となります。また、公共交通機関(バス)の便数も決して多くありません。
訪問前のルート確認は必須です。車・バスでの具体的な移動方法や無料駐車場については、こちらの記事で詳しくまとめています。
>>吹屋ふるさと村へのアクセス&無料駐車場ガイド!車・バスでの行き方を徹底解説
② お店の営業時間が短く、休業日に注意が必要
飲食店やカフェ、お土産屋さんの営業時間が比較的短めで、平日は休業しているお店もあります。
特にランチ時間を逃すと食事をする場所に困る可能性があるため、事前に行きたいお店を決めておくのが安心です。
筆者が実際に訪れた名物スープカレー店情報は下記を参考にしてみてください。
>>吹屋ふるさと村【スープカレーの店 つくし】の売り切れ時間は?混雑とメニューを紹介
③ 日帰りはバスの終便が早く、バタバタしがち
路線バスを利用する場合、最終便が夕方早くに終わってしまいます。見どころをじっくり巡ろうとすると、時間を気にしてバタバタしてしまうことも…。
「せっかくの静かな町並みを夕方や朝方までじっくり満喫したい」という方は、日帰りではなく古民家ゲストハウスなどに1泊するスタイルがおすすめです。
👉「ゲストハウス ELEVEN VILLAGE 吹屋」の空室状況・写真を見てみる(楽天トラベル)
吹屋ふるさと村の滞在時間・混雑状況
実際に巡ってみてわかった滞在時間の感覚としては、メイン通りの散策だけなら1〜2時間程度、有料施設の見学やランチ、少し離れたスポット(広兼邸など)まで巡るなら4〜5時間(半日)ほど見ておくと必要があります。
詳しい見学コース別の所要時間や、実際に筆者が巡ったルートについては、こちらの記事で分かりやすく解説しています。
>>吹屋ふるさと村の所要時間はどれくらい?3つの観光コース別に滞在目安を解説!
吹屋ふるさと村を散策!個人的によかった場所を紹介!
ここでは筆者が実際に巡った観光コースから、個人的におすすめする見どころを紹介します。
ノスタルジックな吹屋の町並みをてくてく散策

吹屋ふるさと村に着いたのは、お昼にはまだ少し早い11時ごろ。

下町駐車場に車を駐め外に出ると、空気はひんやりと気持ちよく秋の気配を感じます。
見渡せばまわりの木々は、赤や黄色とまばらながらも、色づき始めていました。

駐車場のところに吹屋観光案内が設置されていたので、まずはかるくチェック。

上記でもふれましたが、現在いる場所は下町駐車場。ここから地図の左端にある山神社跡を目指しますが、途中でランチを取る予定です。
その後、旧吹屋小学校へ行き最終的には広兼邸がゴールです。

下町駐車場からメインストリートへ移動。
吹屋ふるさと村といえば、のどかな田舎風景に赤銅色の石州瓦と、ベンガラ色の壁で統一されたノスタルジックな町並みが特徴的です。

とても色合いの綺麗なお家ですよね!

どんどん先へ進んでいきましょう!

吹屋ふるさと村では、町家や土蔵の多くがベンガラ色で統一されています。
これは当時の豪商たちが宮大工を招き、町全体でコンセプトを揃えて造り上げたもの。その見事な景観が評価され、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されています。
統一感のある家並みが続くため、一見すると村全体がテーマパークのような造り物に見えるかもしれません。
ですが実際には、一般住宅やお店を営む住宅などが混在する、れっきとした生活の場でもあるのです。
ここで少し吹屋とベンガラに付いて少し触れてみたいと思います。
ベンガラが生み出した赤い街並みの美しさ
「ベンガラ」とは、鉄を含む鉱物を原料にした赤色顔料のことです。
吹屋では江戸時代中期から弁柄の製造が行われ、社寺や建築、陶磁器などの彩色に用いられ、地域に大きな富をもたらしました。
吹屋の街並みが美しく統一されているのは、ベンガラの製造で財を成した商人たちが、石見(現在の島根県西部)から宮大工や瓦職人を招き、優れた技術を取り入れて町並みを整えたからです。こうした工夫によって、赤褐色の石州瓦とベンガラ塗りの格子が調和した、吹屋ならではの景観が生まれました。
このような統一感のある町並みが、吹屋を象徴する美しい赤い景観をつくり出しています。

少し進むと軒下に商品の並べられたお店が見えてきました。

軒下に干してある沢山の唐辛子。

こちらのお店は佐藤紅商店(さとうべにしょうてん)。
自社栽培の唐辛子を使った調味料を製造販売しており、岡山県産を中心に国産原料を使うこだわりのお店。

店内はこんな感じです!マスコットキャラクター? のだるまが至るところに置かれています。

代表的な商品は「吹屋の紅だるま(赤柚子胡椒)」! 筆者も1つ購入!!

愛嬌のあるだるまが描かれた箱と瓶が、なんとも可愛らしい(既に食べた後の写真ですいません🙇)。
柚子の爽やかな香りとピリリと辛い唐辛子の旨味が特徴的。味噌汁、うどん、冷奴、餃子、焼き魚と何でも合う一品です!
通販もやっておられますので、気になる方はこちらをご覧ください→佐藤紅商店公式ホームページ

佐藤紅商店から少し進むと赤いのれんのお店が見えてきました。

こちらのお店はカレースープのお店つくしです。
時間は11:30。お昼には少し早いですが、混み始めると時間のロスなので、今からランチをいただこうと思います。
少し長くなりそうなので、別記事にしようと思います。
>>吹屋ふるさと村【スープカレーの店 つくし】の売り切れ時間は?混雑とメニューを紹介

つくしのスープカレーで舌鼓を打ったあと、ひき続き山神社方面に向けて歩きだします。

あとになって気づいたのですが、実は吹屋ふるさと村のメインストリートには電柱が1本も立っていないんですよ!
Googleストリートビューで確認していただければ分かるのですが、電灯は立っているものの、電柱は1本も設置されていないんですね。メインの通りには立てずに、建物の内側へ立てるなどして目立たなくしています。

吹屋ふるさと村の中間付近を少し超えたあたり(下町駐車場から山神社の範囲で)に、旧吹屋小学校校舎へ続く丁字路が見えてきます。
その場所に吹屋ふるさと村のランドマーク(私が勝手にそう思っている)吹屋郵便局があります。

弁柄色がよく映えていて、誰しもが写真につい納めたくなる、そんな美しい建物ではないでしょうか?

【明治七年開局 吹屋郵便局】と書かれた暖簾が何ともいいオシャレですね!

こちらは長尾醤油酒店創業が1826(文政9年)年と歴史あるお店。

地元の特産品をはじめ、厳選された地酒や調味料などを取り揃えるお店。
地元・高梁市成羽町の白菊酒造が手掛ける代表銘柄「大典白菊」も購入できるので、吹屋観光のお土産の候補に上げてもいいかも。

こちらはベンガラ色の古民家を活用したお店べんがら屋。
赤色顔料【ベンガラ】を使った商品の販売店。ベンガラを使ったファッション雑貨。民芸品や器、洋服などを販売しています。

店先にはカラフルな傘が並べられており、通りかかる観光客が足を止めて写真を撮っていました。

べんがら屋からすぐ場所。行き止まりのように見えますが、実際はクランクになっていて、メイン通りとしてはここまで。

さらに先を行きます。

少し進むと山神社が見えてきます。実は神社のある場所に、あの旧財閥の三菱のマークが掘られているんです。
山神社については、また他の記事で紹介しますね。

こちらは旧吹屋小学校。
県指定の重要文化財で、現役最古の木造校舎として平成24年(2012年)に閉校。
現在は学校内を見学することが出来ます。

吹屋ふるさと村の中心部(メイン)から少し外れた場所にある旧 広兼邸。中心部からおよそ4km離れたところにあります(車で8分〜10分)。
2026年9月18日公開の映画『八つ墓村』において、ここ旧広兼邸がロケ地となっております。
【2026年版】映画「八つ墓村」の舞台にもなった旧広兼邸

まさに要塞のような邸宅である旧広兼邸(きゅうひろかねてい)。
享和・文化年間(1800年頃)に大野呂の庄屋として、また小泉銅山経営とベンガラ原料(ローハ)の製造で富を築いた広兼家の屋敷です。
見どころは、なんといってもその巨大な石垣。楼門をもつ城郭のような構えは、映画『八つ墓村』(1977年・松竹)のロケ地として使用され、田治見家の外観シーンが撮影されました。1996年版でも再びロケ地として使われ、さらに2026年版の最新版においても使用されました。
(監督∶1977年版=野村芳太郎、1996年版=市川崑、 2026年版=清水崇)
門をくぐった先にある庭園や建物も非常に美しく、当時の地方豪農の権力の大きさを物語っています。
吹屋ふるさと村に行った感想
【結論】歴史ある街並みが好きな人なら、絶対に行って損はない穴場スポット!
山深い場所にひっそりと残る静寂な町並みは、テーマパークでは味わえない圧倒的な情緒があります。
ただし、アクセスや営業時間の面でいくつか注意点があるため、事前の準備が必須となります。
■こんな人におすすめ!
- レトロな建物や歴史的な町並み散策が好きな人
- 観光地の混雑を避けて、静かに写真を撮りたい人
- 人と被らない、趣のある女子旅・大人旅を楽しみたい人
■あまり向いていない人
- アトラクションや賑やかなお店がたくさんある場所を求めている人
- 山道のドライブや長距離移動が苦手な人
まとめ:事前準備をして訪れれば満足度抜群の絶景スポット!
吹屋ふるさと村は、山奥へのアクセスやお店の営業時間といった注意点はあるものの、それを上回る情緒あふれる美しさと居心地の良さがある素晴らしい観光地でした。
「アクセス」「ランチ」「所要時間」の情報をしっかり押さえておけば、失敗することなく最高の思い出が作れます。
日常の騒々しさを離れて心リフレッシュしたい方は、ぜひノスタルジックな吹屋ふるさと村へ足を運んでみてください!
【関連記事】
吹屋ふるさと村の所要時間はどれくらい?3つの観光コース別に滞在目安を解説!

コメント