「北野天満宮の七不思議ってどこにあるの?」と、一度は気になったことがありませんか? かく言う私も気になったことがあります(筆者はそういうのが好きなので)
影向松、星欠けの三光門、唯一の立ち牛などなど、古くから伝わる七不思議が北野天満宮にはあります。
もし北野天満宮へ見に行くなら、やはり七不思議はおさえておきたいポイントですよね。
この記事では、七不思議の場所やその意味、そして初めて参拝する方でも迷わないおすすめの回り方をご紹介します。
北野天満宮の七不思議とは?まずは全体像をチェック
北野天満宮は、菅原道真公(天神さま)をお祀りする全国天満宮・天神社の総本社です。
学問の神様として有名なこの神社には、歴史や伝説に基づいた「北野天満宮 七不思議」と呼ばれるミステリアスなスポットが点在しています。
北野天満宮で伝わる七不思議一覧
公式サイトでも紹介されている「七不思議」は、以下の7つです。
| 番号 | 七不思議の名称 | 主な特徴・場所 |
|---|---|---|
| 1 | 影向松(ようごうのまつ) | 一ノ鳥居を入ってすぐ右手にある御神木の松 |
| 2 | 筋違いの御本殿(すじちがいのごほんでん) | 参道の正面ではなく少し左(西側)に建つ本殿 |
| 3 | 星欠けの三光門(ほしかけのさんこうもん) | 星の彫刻がないといわれる中門(重要文化財) |
| 4 | 大黒天の燈籠(だいこくてんのとうろう) | 三光門の東側(南東)にある、運試しの石燈籠 |
| 5 | 唯一の立ち牛(ゆいいつのたちうし) | 御本殿の大鈴の上の欄間に刻まれた、珍しい立ち姿の牛 |
| 6 | 裏の社(うらのやしろ) | 御本殿の背面(北側)にある、御后三柱を祀る社 |
| 7 | 天狗山(てんぐやま) | 境内の北西角に位置する神聖な小山 |
七不思議が人気の理由と見どころ
北野天満宮の七不思議が京都観光や参拝者に人気の理由は、単なる「不思議な話」ではなく、天神信仰や歴史的な由緒と深く結びついているからです。
受験祈願や合格祈願で訪れる学生さん、また歴史ファンにとっても、広い境内をただ歩くだけでなく「宝探しのような感覚」で巡れるのが大きな魅力といえます。
パワースポットとしても名高い北野天満宮ですが、この七不思議を知ることで、より深く、より意味のある参拝ができるようになります。
それでは、各スポットの詳細な場所とその意味を順番に見ていきましょう。
北野天満宮の七不思議はどこにある?場所を順番に解説
北野天満宮の境内は非常に広く、普通に歩いているだけでは通り過ぎてしまうスポットも少なくありません。
ここでは、「どこにあるのか」に焦点を当てて詳しく解説します。
一ノ鳥居をくぐってすぐ右手「影向松」の場所

参拝者が最初に通る大きな鳥居「一ノ鳥居(今出川通りに面した大鳥居)」をくぐってすぐ右手に、玉垣(石の柵)で囲まれた立派な松の木があります。これが影向松(ようごうのまつ)です。
北野天満宮が建立された当時からあるといわれる御神木で、立冬から立春前日の間に初雪が降ると、天神さまがこの松に降臨し、雪を愛でながら詩を詠まれるという伝承があります。
初雪が降った日には、影向松の前に筆・硯・墨をお供えして「初雪祭」の神事が行われます。これは現在も続く大切な神事です。
その様子はこちらで紹介されています↓
『京観心々』(きょうみしんしん)、京都検定1級合格、才蔵ガイドのほっこりしましょ。
まず境内の入口で、この神聖な御神木を確認するのが、北野天満宮七不思議巡りのスタートです。
参道の正面に本殿がない?筋違いの本殿の不思議

北野天満宮の楼門前

楼門をくぐり抜けると、このような場所に出ます。本来、神社では参道をまっすぐ歩いていくと本殿に突き当たるのが一般的です。
しかし、北野天満宮では本殿には続いておらず、「地主社(じしゅしゃ)」という別の社に突き当たります。
実は北野天満宮の本殿は、参道から少し左(西側)にずれた場所に位置しています(写真だと左の道が本殿に続く道)。これが筋違いの本殿です。

正面の朱色の社が地主社。
なぜ筋違いの御本殿になったのでしょう?
それは、北野天満宮が建てられる以前からこの地に祀られていた「地主社」を敬い、その正面を避けて本殿を建てたためだといわれています。
天神さまの謙虚な姿勢や、歴史の積み重ねを感じさせるスポットです。
本殿前の中門「星欠けの三光門」はどこを見る?

本殿のすぐ手前にある色鮮やかな中門が「三光門(さんこうもん)」です(重要文化財)。

三光門の太陽

三光門の月
三光とは「日・月・星」を指しますが、門の中を見上げると「日(太陽)」と「月」はあるものの、「星」の彫刻が見当たりません。これが星欠けの三光門です。
この不思議には壮大な理由があります。
平安時代、帝がいた大極殿(大内裏)から北野天満宮に向かって祈りを捧げた際、この三光門の真上にちょうど北極星が輝いていました。そのため、「天空の北極星こそが三光の”星”である」として、あえて門に星を刻まなかったといわれています。若しくは、はじめから刻まれていなかったと言う説もあります。
天空の北極星を「星」としてデザインに取り込むという、古代の壮大な宇宙観が反映された見どころです。
なお、平安時代の御所(大内裏)は現在の京都御所よりも西の千本丸太町付近にあったとされており、当時の大内裏から真北を望むと北野の地に北極星が輝いていたと伝えられています。
三光門の東側にある「大黒天の燈籠」の見つけ方

三光門のすぐ近く、東側(南東方向)に並ぶ石燈籠の中に注目してください。
その台座には、にっこりと笑う大黒様の顔が刻まれています。これが大黒天の燈籠です。

ここでは昔から伝わる有名な運試しがあります。
「大黒様の口(くぼんだ部分)に小石をのせて落ちなければ、その石を財布に入れておくとお金に困らない」といわれています。
江戸時代に質屋の組合が奉納したと伝えられるこの燈籠は、商売繁盛を願う方には外せないパワースポットです。
【見つけるコツ】
- 三光門の東側に石燈籠が複数並んでいますが、台座部分に大黒様の顔が刻まれているものを探してください。
- 大黒様の口はつるつるとした傾斜になっているため、小石を乗せるのは案外難しいです。なるべく平たく小さな石を選ぶのがコツです。
- 最近では「落ちない石=試験に落ちない」として受験生にも人気のスポットになっています。
余談ですが、うちの子供も受験のため、小石を持ち帰り、見事第一志望に合格しました!
本殿の欄間に注目「唯一の立ち牛」はどこ?

北野天満宮の境内にはたくさんの牛の像(神牛・撫で牛)が安置されていますが、そのほとんどは座った(伏せた)姿をしています。
これは道真公の遺骸を運んだ牛が、道中で座り込んで動かなくなったという伝説に由来します。
しかし、境内の一箇所だけ「立っている牛」が描かれています。それが唯一の立ち牛です。
【場所のポイント】


牛の像ではなく、本殿正面の上にある欄間(らんま)部分に刻まれた彫刻を探してみてください。
周囲の牛がすべて伏せている中で、一頭だけしっかりと立っている姿を確認できます。
なぜこの牛だけが立っているのかは、今も謎とされています。これを見つけられたら、かなりの北野天満宮通といえるでしょう。
本殿の背面にある「裏の社」も忘れず参拝

通常、神社では正面から拝礼して終わりますが、北野天満宮の本殿には背面(北側)にも神様が祀られています。これが裏の社(御后三柱:ごこうのみはしら)です。
ここには道真公の遠い祖先神である天穂日命(あめのほひのみこと)、祖父にあたる菅原清公卿(すがわらのきよきみきょう)、父にあたる菅原是善卿(すがわらのこれよしきょう)の三柱が祀られており、学徳成就の御神徳があるとされています。
清公卿は遣唐使として空海・最澄らと入唐し、菅原氏として初めて公卿に列せられた人物です。
是善卿は11歳の時に嵯峨天皇の御前で詩文を披露した俊才で、のちに太政官の重職「参議」に列せられました。いずれも学問を通じて多くの人材を育てた教育者として知られています。
かつての参拝者は、正面だけでなく、この裏の社もあわせて拝むのが習わしでした。
本殿の周りをぐるりと一周回る必要があるので、忘れずに立ち寄りましょう。
【補足】母君の伴氏はどこに?

道真公の母君・伴氏(ともうじ)は、裏の社ではなく、境内の別の社「伴氏社(ともうじのやしろ)」に祀られています。
子どもの成長と学業成就を願うお母さんの信仰が篤いお社として知られており、あわせてお参りするとよいでしょう。
場所は北野天満宮三の鳥居の手前左側です。
境内北西の角にある「天狗山」

(引用先∶北野天満宮公式(天神様の七不思議))
境内の北西(乾の方角)の角に、天狗山(てんぐやま)と呼ばれる小山があります。
室町時代に描かれた「社頭古絵図(北野参拝曼荼羅)」にも、この場所にユーモラスな烏天狗が描かれており、古くからこの辺りには天狗が出没したと信じられてきました。
大昔この辺りには天狗が出没したのかもしれないと想像をかきたてられる場所です。また、この場所は都の守護を司った乾(北西)に立つ北野天満宮の境内のさらに乾にあることから特に神聖な場所とされてきました。
引用先ー北野天満宮公式
※天狗山へは行くことが出来ませんので、ご注意下さい。
初めてでも迷わない!北野天満宮七不思議のおすすめ回り方
七不思議を効率よく、かつ物語性を感じながら巡るためのおすすめ順路を紹介します。
おすすめ順路は「影向松→御本殿周辺→天狗山」

一番スムーズに回れるルートは以下の通りです。
- 1. 影向松:一ノ鳥居を入ってすぐ右手、玉垣に囲まれた御神木を確認。読み方は「ようごうのまつ」。
- 2. 筋違いの御本殿:楼門を抜け、参道を歩きながら本殿が参道の正面からずれている配置を確認。
- 3. 大黒天の燈籠:三光門の東側に並ぶ石燈籠の中から、大黒様の顔が刻まれたものを探して運試し。
- 4. 星欠けの三光門:御本殿に入る前、重要文化財の門を見上げて「日・月」の彫刻を確認し、「星」がないことを確かめる。
- 5. 唯一の立ち牛:拝殿での参拝後、御本殿正面の大鈴の上にある欄間の彫刻を探す(上を向いて探すのがポイント)。
- 6. 裏の社:御本殿の裏側(北側)へ回り込み、御后三柱にも参拝する。
- 7. 天狗山:直接見に行くことが出来ないので、境内の北西に思いを馳せる。
この順番であれば、境内の入口から奥へと自然に進んでいくことができます。
所要時間の目安と見落としやすいポイント
七不思議をじっくり巡る場合の所要時間は、およそ45分〜60分です。
御朱印を受けたり、撫で牛を撫でたり、伴氏社などの摂末社も巡る場合は1時間半ほど見ておくと安心です。
見落としやすいポイント
- 立ち牛:像ではなく欄間の彫刻なので、常に上を見上げる必要があります。大鈴の真上を確認しましょう。
- 裏の社:御本殿の裏側へ行く通路は少し狭く、素通りしてしまう方が多いため注意してください。
- 大黒天の燈籠:同じような燈籠が複数並んでいるため、台座に大黒様の顔が刻まれているものを根気よく探してください。
事前に公式ホームページの 北野天満宮公式サイト で境内マップをスマホに表示しておくと非常に便利です。
アクセス・参拝時間・駐車場の基本情報
北野天満宮へのアクセスと基本情報をまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 京都市上京区馬喰町 |
| 最寄り駅 | 京福電車「北野白梅町駅」より徒歩5分。 |
| バスでのアクセス | 市バス「北野天満宮前」下車すぐ(JR京都駅より50系統。所要時間約30〜50分) |
| 楼門の開閉時間 | 通常7:00〜17:00(季節・祭典により変動あり。また、御本殿前の三光門は30分前に閉門)本日の開閉時間はこちらで確認できます→北野天満宮 本日の開門時間 |
| 社務所・授与所 | 通常9:00〜16:30(受付は16:00)こちらも時期やイベントなどによって異なりますので要確認です→北野天満宮 受付時間 |
| 拝観料 | 境内参拝は無料。梅苑・もみじ苑・青もみじ・宝物殿などは別途有料。料金などの詳細は北野天満宮のトップページに紹介されています |
| 駐車場 | あり(参拝者専用。ただし毎月25日の縁日は駐車不可) |
| 公式サイト | https://kitanotenmangu.or.jp |
【京阪電車の場合】
「京阪三条駅」より京都市バス10系統。バス停 北野天満宮前下車。
「京阪出町柳駅」より京都市バス203系統。バス停 北野天満宮前下車。
【阪急電車】
「阪急大宮駅」より京都市バス55系統。バス停 北野天満宮前下車。
「阪急西院駅」より京都市バス203系統。バス停 北野天満宮前下車。
北野天満宮七不思議に関するよくある質問
参拝前によく聞かれる質問をまとめました。
七不思議は全部歩いて回れる?
はい、すべて徒歩で回ることが可能です。
北野天満宮の境内は概ね平坦で、大部分は歩きやすい環境です。
受験祈願と一緒に巡るのもおすすめ?
非常におすすめです!
学問の神様にお参りする際、合格祈願の強い思いを持って境内を丁寧に回ることで、より道真公との縁が深まるかもしれませんよ!
- 「三光門」で北極星のパワーを感じる
- 「大黒天の燈籠」で「落ちない石」を財布に入れて運気アップ
- 「撫で牛」の頭を撫でて知恵を授かる
- 「裏の社(御后三柱)」で学徳成就を祈願する
この流れは、受験生にとって最高のパワースポット巡りになるでしょう。
縁日(天神さんの日)に参拝するとどう違う?
毎月25日は道真公の縁日「天神さんの市」が開催されます。
境内はもちろん、参道一帯に骨董・植木・食べ物など多彩な露店が立ち並び、普段とは全く異なる賑やかな雰囲気になります。
混雑はしますが、京都の伝統的な縁日の雰囲気を体感できる貴重な機会です。ただし、縁日の日は駐車場が利用できないため、公共交通機関の利用をおすすめします。
終わりに
北野天満宮の七不思議は、ただの迷信ではなく、天神さまを大切に想う人々の心が形になったものです。
ぜひ、今度の京都観光では「どこにあるかな?」と探しながら、特別な参拝を楽しんでみてください。
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